往時の面影を残す名建築「新海運ビル」

往時の面影を残す名建築「新海運ビル」

Culture2019.01.05
歴史ある建築物が多く建ち並ぶ門司港レトロで、ひときわ風格を感じさせる建物があります。それが「新海運ビル」。昭和初期に建てられたとされ、築85年以上が経過しています。同ビルは、もともと複数の海運関連会社が利用していたもの。売却に伴い何度か取り壊す話も出たそうですが、管理人の方々が大切に守ってきました。

やがて会社が移転し空きができると、「このビルの一室でお店を開きたい」という依頼が増え、今では雑貨やカフェなど、多彩なお店が集まる“おしゃれスポット”になっています。
建物は木造の3階建て。外観、そして屋内にも建築当時の面影が残っています。例えば窓枠の壁の中には直径5cm、長さ30cmの鉄の重りが入っていて、窓を上げると重りが下がって止まります。これは長崎の「グラバー邸」と同じ様式。廊下や階段の壁は一部をのぞき当時のままの漆喰で、自然素材ならではの風合いを感じることができます。その漆喰の壁の裏側に使われている木ずりという部材は、厚みや幅が門司港駅とほとんど同じ。

また、建物内は台湾の檜も多く用いられています。
「新海運ビルは造りと風格が違う」そう管理人の方が語るように、実は建築関係の専門家も賞賛するほどよくできた木造建築物だそうです。その造りを一目見ようとカメラ片手に訪れる人も多く、近頃は隠れた写真スポットとして、多くの方が写真撮影をしています。

もちろん、お店巡りも一緒に楽しみたいところ。筆者は木曜日にビルを訪ねましたが、残念ながらいくつかのお店が閉まっていました。同ビルに入っている店舗の定休日は、水曜日と木曜日が多いようです。店舗は2階に集まっていますが、どんなお店だろう? とその扉を開けるまで、妙に好奇心をくすぐられます。

写真:2階が店舗。3階には無料休憩室があります

新海運ビル
所在地:北九州市門司区西海岸1-4-16
電話:093-331-1383
アクセス:門司港駅西出口(正面)から徒歩約1分、東口から徒歩約3分/春日出口から車で約5分(国道199号線沿い)
駐車場:なし
※門司港レトロ西海岸駐車場から徒歩約5分


写真2:ビルの入り口


写真3:漆喰で塗られた階段


写真4:昔は建物の裏がすぐ海で、ビルから釣りを楽しんでいた人も

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